2012/02/12

36歳、免許がない!その4

最初の授業で、指導員の先生がこう言った。

「これから普通免許を取得しようとしている皆さんには奇異に聴こえるかもしれませんが、本来、車は、運転してはならないんです。なぜだか分かりますか?」

指導員の先生は少し間をおいて、生徒の反応を確認するように、教室を見渡した。

年の功というやつだろうか、僕にはその理由がすぐ分かった。
なぜなら、車は危ないからである。

そう思っていたら、案の定こう言われた、「なぜなら、車は危険だからです」。

「危険であるからこそ、免許という制度でもって、厳しい試験に合格した人だけが車を運転することができるのです。それには、車の運転技術はもとより、一般常識や社会の理解、他人に対する思いやりといったことが、必要不可欠なのです」

うーん、なるほどー、と唸る36歳(ぽつんと)であった。



そんな感じで、妙に感心した僕は、スイッチが入り、熱心に授業を受け、車の操作方法も懸命になって覚えようとした。

そうやって初日を終え、ホテルに帰ったらもう夜だった。
くたくただった。

それからも、毎日ずっとそんな感じ。

朝起きて学校に行き、授業を受け、車に乗り、時間が空けば自習し模擬試験を受け、夜ホテルに戻れば時間を惜しんで試験勉強に勤しんだ。

ふと思う、こんなに熱心に学校に行って勉強してるのって、生まれて初めてのことじゃないだろうか。

まあ、そうでもしなければ、ストレートでの免許取得など到底無理だと悟ったのだった。
36歳は必死だったのだった。。。




ところで、合宿に入って二日目から、twitterで、一日一回、合宿ツイートをしていた。
なんとなく雰囲気が伝わると思うので、ここに転載します。


「合宿二日目、大人の階段登ってる。」


「合宿三日目、嫁のすごさを実感する。」


「合宿四日目。言ってもいいですか。年とったなあ、おれ……」


「合宿五日目、すべての運転者をリスペクトするに至る。」


「合宿六日目。あーギター弾きたい。」


「合宿七日目、細か過ぎて伝わらない指導。」


「合宿八日目、明日、第一段階修了検定試験、余裕は全くなし。」


「合宿九日目、試験無事合格し、仮免ゲット!やー、嬉しいな。しかし気を抜く間もないまま、今日からもうガンガン授業入ってる…」


「合宿十日目、はぁ~肩が凝る…」


「合宿十一日目。路上に必死。だが楽しい。」


「合宿十二日目。社会に参画していく感じがする。」


「合宿十三日目、ぼた雪の夜の路上教習はちときちい。」


「合宿十四日目、すべての教習が終わる。清々しい。明日、いよいよ、みきわめの後、卒業検定。」


「合宿十五日目、最終日、合格したぞ!いやー、つかれた~。」


合宿ツイートにはたくさんリプライ(返信)を頂いて、もう本当に励みになりました。
へとへとになって、へこみそうになったら、リプライを見ていました。
ほんとうにどうもありがとう。



そんなわけで、明日はなんてつぶやこうかと考えていたら、15日間はあっという間だった。
無事、何ごともなく、仮免も検定試験もつまずくことなく合格し、免許取得できたのであった。




さて、次回の最終回は、免許をいまだ持っていない人に向けて、免許取得のためのポイントを紹介します(あくまでオレ目線ですが)。

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